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「クロールで25m泳げなくてもトライアスロンできるでしょうか?」
そう言って青トラの門を叩いたのは昨年の夏でした。
25m泳げない、そんな私がトライアスロンに挑戦したいと思った理由は少し昔にさかのぼります。
私は学生の頃から長距離走が一番苦手なスポーツでした。体育の授業の持久走では息が切れ苦しくて、いつもクラスの後ろの方を走っていました。
大人になってからもマラソン大会のテレビ中継を観ては、私には絶対無理、一生ご縁の無いスポーツだと思っていました。
でも、ある時、何か自分にはできないことにチャレンジしてみたくなりました。それがフルマラソンです。
始めは週に1回程度のジョギングでしたが、1回が2回、3回、そして毎日走るようになり、距離も少しずつ伸ばしていって、ついにマラソン大会に出場しました。
初めてフルマラソンを完走できた時の達成感、充実感、感動は今も忘れることができません。
自分には絶対にできないと思っていたことも頑張れば出来るんだ。努力は報われるんだと実感した瞬間でした。
それから何度かマラソン大会に出場し(タイムは遅いのですが)、マラソンライフを送っていた頃、偶然テレビで石垣島トライアスロンを放送しているのを観ました。石垣島の青い空と海。その中で競技している選手の姿がとても美しくキラキラとしていました。とても感動的でした。
私もやってみたいな、でもクロール泳げないし無理だよね。そう思って諦めていました。
それから何年かの時が経ち、再びやってみたいと思う気持ちが膨らみました。自分には出来ない事にまたチャレンジしてみたい。今は無理だけど、頑張れば泳げるようになるかも、石垣島トライアスロンに出場できるようになるかも、その思いだけで青トラに入会しました。
まずは泳げないことにはスタートラインにも立てないので、スイム中心に練習しました。週に1回程の青トラのレッスンと、それ以外に週2?3回個人でプールで練習するうち、だんだんと泳げるようになりました。
次にバイクを購入しました。バイクは自転車に乗れればなんとかなるかなと思っていたのですが、これが甘かった。サドルが高くて足がつかない、車体が軽くてなんか浮きそう、スリップしてすぐに転びそう、スピードがこわい。
スイムをなんとかクリアできて喜んだのも束の間、すぐにバイクという大きな壁が目の前に立ちはだかりました。
練習以外にこの恐怖心、苦手意識を克服する手段は無いと先輩方に聞いてはいましたが、思うように練習会にも参加できず、一般道を走行するのがまだ怖いため、個人練習もあまり出来ず。
そんな中、シーズン初め4月の石垣島トライアスロンにエントリーしました。
バイクの練習不足も体の故障のアクシデントもありましたが、それも今の自分の実力と考え、石垣にむけて自分ができることを精一杯がんばることにしました。
レース当日は曇り空、私にとっては有難いお天気となりました。
とにかく完走することだけを目標にしました。焦らず慌てず他の人と比べずを心掛け、自分のペースで最後まで頑張ろうと。
スイムは波も無く泳ぎやすかったです。青トラレッスンでヘッドアップやその他のドリルを教えて頂いたので、他の競技者と接触しても、接触を避けて泳ぐうち集団からだいぶ離れてしまっても、慌てることなく泳ぐことができました。
トランジションではゆっくり落ち着いて次の種目の準備をしました。
トイレに行って、それから補給食のバナナを食べ水分を充分に摂って。ゼッケンをちゃんとつけたか、ヘルメット(キャップ)をかぶったか、シューズを履きかえたか。やることが一杯です。そして次の種目、バイク(ラン)へ。
バイクのコースはアップダウンがきついと聞いていました。ギアの使い分けも分からないし、重いギアで無理をして足に疲労を残したくなかったので、42km最後までずっと軽いギアで走行しました。おかげで足の疲れは無かったのですが、タイムはとても遅かったです。
でも、苦手なバイクが思いの外 楽しかったこと、スピードが出て怖い下り坂が気持ちよく走行できたことは収穫でした。
最後の種目のラン、10kmを走り切ればいよいよゴールです。よし、がんばるぞーと走り始めた途端、暑さが襲って来ました。顔や頭がすぐに熱くなりました。熱中症にならないよう、すべての給水ポイントで立ち止まり、飲むだけでなく、首や体にも水をかけました。
ゴールの折り返し地点では、先にゴールした青トラの皆さんが待っていて下さり応援して下さいました。暑さでバテそうだったけれど、その声にまた元気が出ました。
そしてゴール!
いつか出てみたいと思っていた石垣島トライアスロン、それが図らずもデビュー戦になりましたが、その記念すべきレースを無事に完走できて本当に嬉しく思っています。
トライアスロンなんて私には無理と思っていましたが、頑張れば出来ると信じ、思い切って始めて良かったです。
ご指導くださったコーチの皆様、初心者の私にアドバイスを下さり励まして下さった青トラメンバーの皆様、本当にありがとうございました。
レースを終えて今後の課題が見えました。まずバイクの苦手意識を克服しスピードアップをはかること、それから暑さに負けない、故障しない強い体を作ること。
そして、これからもトレーニングに励み、自分のペースで楽しくトライアスロンを続けていきたいと思います。
posted by 2016.04.25 | メンバー