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「フォーーーーン」スイムのスタートの合図である。
「やっぱりエントリーしなければよかった」スイムをスタートしてほどなくすると必ず思うことである。南から襲ってくる風波によって右呼吸がし難い。このままスイムスキップをしてしまおうか?完走できるのか?ネガティブなお思いばかりが脳裏をかすめ何でトライアスロンを始めたのか?と自問自答をしている自分がいる。
2024年2月より青山トライアスロン倶楽部に入会し始めての大会出場でした。
入会のきっかけとしては9月に行われる南北海道アイアンマンに出場することを決意したその時からクラブチームにお世話になろうと思っており、ある方のご縁で青トラのメンバー入りができました。
スイムの苦手を克服するため練習会に参加すると皆で泳ぐことの楽しさを教えていただき、同じベクトルに向かっている人たちの前向きな姿勢に刺激を受け改めてトライアスロンに魅了されている自分いた。
木更津トライアスロンに参加した理由としては、アイアンマン南北海道の予行練習であり特に海水で泳ぐ事とNEWバイクの本番でのパフォーマンスを試す2つであった。
「陸」に上がれば何とかなる!
「長年サーフィンをやってきたので泳ぎはできるもの」と信じ込んでいた自分が恥ずかしい。青トラでのスイム練習では毎回2,000m以上の泳ぎこみ、心拍を上げる練習やドリルなど多種多様な練習を積み上げてきたつもりだった。
ショートの1500mなので6割程度の力感で泳げば大丈夫とコーチからアドバイスをもらい、いざ海へ!
4か月間の練習は何だったのか?ウェットスーツがきついのか?息苦しい、過呼吸までは感じないが、プールでのクロールができない、焦る、皆先に行ってしまう、目標タイムはあったもののスタートから5分足らずで諦めモードに突入した。
「完走」することが目標!を再確認。
水中でのネガティブな自問自答はやめた。陸にあがってから勝負だと
第3ブイを回ると左からの波となりクロールが多少できるようになり平泳ぎ7
クロール3という泳ぎで何とか1,500mを完走できたがガーミンで泳いだ距離を確認すると1,700m程度蛇行し相当なタイムロスをしていたことにガッカリ。
トランジットで頭を切り替え足をしっかりとタオルで拭いて、用意した靴下を履きバイクシューズ、ヘルメットをかぶり
一番楽しみにしていたNEW TTバイクに乗った。いきなり南風の追い風で時速50キロ程度は出ていた区間もあり、「にんまり」しながら快調に飛ばすと左カーブの後は一転向かい風で風速4m?5mはあったので一気にギアを落としハイケイデンスで「クルクル作戦」で攻めることとした。有名なユーチューバーのヒロさんもいて「いつも見てま?す」と余裕の声掛けをしたのは良いが、思いのほか足を削られていく感覚があり、調子に乗らないように出力をしっかりと確認しながら進むことにした。過去に周回数の間違いを経験しているのでサイコンを何度も確認し6周回の38kmで無事にバイク終了。
ランのシューズはトランジット時間の短縮の為にゴム紐に変更しておりトランジットを終えいざランへ!
20年以上はジョギングをしており昨年末の湘南国際マラソンで自分に課した目標を何とか達成したことが自信となり快調にスタートすると観客より「走り軽いね?」と声掛けを頂き調子に乗りながら進むとバイク同様に向かい風には押し戻されるのではないか?というほど強風でメンタルがやられそうになるが、向かい風あれば追い風あり、追い風で背中を押されながらのランは快調に走り続けるも2周回目の後半にまさかのミスを起こした! ランの終了と周回のコーンを勘違いし最終周回(ゴールへ向かう人)の人の後ろについていき周回コーンを通り過ぎてしまった。そこでも沿道から「違う、違う!」の声に助けられた「あっ、やってしまった」10秒ほどは無駄にしてしまい周回のポイントでは改めて再確認が必要なことを痛感した。4周回のランは応援に後押しされ順調に終えることができゴールの直線では最後まで出し切り「笑顔」でゴール!
2024年の初戦の大会は無事に終了し、帰路についた。
帰りの疲れた体には高速道路のパーキングで恒例の「カレーそば」に「コカ・コーラ」を背徳感なしに食べることができる数少ない機会であります。刺激物ではあるがレース後に糖分に加えカフェインが全身に染み渡る美味しさで辞められません。皆様も一度ご賞味あれ!
当日は夏日となった為、青トラのテントの設営を頂き大変助けられました。
地元の方々、自衛隊のご協力、ルミナはじめ関係各社、ボランティアのご協力、応援頂いた方々のおかげで、毎年楽しい大会を開催頂き心より感謝申し上げます。
今後のトライアスロン人生も仕事と両立しバランスよく「楽し苦」できればと思います。
2024年7月16日
青山トライアスロン倶楽部 松井仁
昨年7月に初めてのミドルディスタンスを(アイアンマン70.3)を何とか完走できた後、それを含めシーズンでミドルディスタンスを3回、ODを5回完走でき、エイジでも上から3分の1くらいに入れることもあったので、今年はとうとうロングディスタンスに挑戦することとしました。目標は4月14日の宮古島トライアスロン(通称ストロングマン)です。少し前の話ですがお付き合いください。
レースへの参加は昨年9月以来なので、冬から春の間はスイムは青トラのレッスン中心。特に宮古島対策3kmやオープンウォータースイムの練習会は有効でした。ランは自己練習に加え3月の豊洲マンスリーマラソンで30kmをペースを落とさずに走る練習、バイクは外を走るのが得意でないので室内zwift(ただブレーキングなど外の練習の必要性は後程痛感)とこれも青トラの渡良瀬ブリックTT。青トラのレッスンをいろいろ活用させてもらいました。
そしていよいよ私にとって初ロングとなる宮古島へ。前々日に現地に入り、当日を迎えました。まだ暗いなかでスタートの準備を行い、スイム3km、バイク123km(総高低差1580m)、ラン35km、制限時間12時間のレースの開始です。
朝7時に1341人が一斉スタート。潮の流れが速く、宮古ブルーと言われる美しい海をのんびり楽しむ余裕は私にはほとんどありませんでしたが、水温は冷たくなく、時折見えるサンゴ礁もさすが南の海です。緩やかに集団に入りつつ、できるだけバトルを避けて進みます。
バイクは最初は追い風、平坦でしたが、途中で向かい風に変わり、上り下りも私には十分ありました。それでも池間大橋から見える青い海の眺めは本当に美しいものでした。スイムで少しリードをもらった青トラのメンバー数人に途中で気持ちよく(?)一気に抜かれました。
ランはゴールを目指しスロー目のペースで走っていたところ、途中で青トラチャレンジでお世話になった孫崎コーチから「あと1キロで関門!、まだ間に合う!」と声を掛けられました。関門をチェックし忘れていたため、そこからダッシュして何とか通過。そこで両足が攣ってしまいましたが、ここで諦めたら一生後悔すると思い、氷で冷やしながら必死に走り、歩き続け、最後の10kmで数十人抜いて、12時間の制限時間の数分前にゴールできました。
フィニッシュの宮古島市陸上競技場で花火が上がる中、先にゴールしていた青トラのチームメートと一緒に写真。こんな感激や達成感はなかなか味わえないものでした。
途中で参加者の4分の1程が棄権する程で、私の今の実力ではかなり厳しいコースと制限時間でした。それでも途中諦めずにゴールできたのは、一緒に練習してきたチームメートやコーチの存在のお蔭と思います。また今回のレースでは、還暦過ぎていくつになっても成長できることがあると実感しました。
次は9月の南北海道のアイアンマンレース完走を目指し、無理し過ぎず、ただ諦めずに続けていきます。
4月の石垣島でデビューしてから2か月。
初陣の余韻も十分に“熟成”され書き頃になってきたので、夏本番を前にちょっとだけ振り返ってみたいとおもいます。
【石垣島】
4月下旬でありながら気温31℃。
この時期は東京も例年以上に気温が高かったとはいえ、石垣空港で外に出た時の、南国らしいむわっとした空気と強い日差しには、次の日のレースに対して不安を覚えさせられました。
そして当日。朝8時台のスイムスタートでしたが、砂浜でスタート待ちしている時には、既に強い日差しが照り付けていました。
プールで連続200mまでしか泳いだことがなく、750m(次に砂浜に上がれるまでの1周分)持つのかかなり不安に感じながら、初おろしのウェットスーツで入水しました。
しかし、というより案の定、スタート直後に愕然としました----------。後ろから足はつかまれるし、右から左から“幅寄せ”されるし、全方向から攻撃に遭い半分パニック状態です。(もちろん誰も悪気はないのですが。)はじめの300-400mくらいまでは心臓バクバクだったことを鮮明に覚えています------------。
と、冒頭から辛い記憶ばかり書いてしまい、もしこのブログを“これからトライアスロンはじめようかどうしようか”悩んでいる方が読まれていたら、マイナスな方向に仕向けてしまうかもしれません。
でも大丈夫です。つらいのは初レースのはじめの数百mだけです。プールでさえ長距離泳いだことなく初おろしのウェットスーツで入水したわたしでも、400m以降はかなりリラックスして進めました。逆に言えば、初レース前に1度でも海で泳けばかなり安心して入っていけると思います。
そのあとのバイク・ランはとにかく暑さとの勝負でした。
バイクはわりとアップダウンのあるコースですが、ピークを越えて下って行った先には沖縄らしいターコイズブルーの海が見えてきます。ここから先は景色も相俟って爽快に走れるはず、、、、と思いきや、真っ向からの向い風。そう甘くはないんですね。。。
ただ南国の絶景があってこそ、つらいはずの後半も楽しめたのは事実。
最後のランはほぼほぼ平坦な道なのですが、はじめにも書いたとおり気温30℃越え。
アスファルトの照り返しも当然強く、ついついエイドでスポドリをがぶ飲みしては、そのあと後悔しての繰り返しの中、なんとか進んでいきました。。。。
ただ、やっぱり誰しも最後はかっこよくゴールしたいもの。
最後の500mあたりは、いかに“余裕そうに”ゴールするかに腐心しました。へとへとなのにもかかわらず。
そんなこんなで、なんとかデビュー戦のフィニッシュテープを切れたわけですが、
ゴールすると、へとへとなはずなのに感じてしまうんですね、早く次のレースに出たい、と。
【トライアスロンの魅力】
始めて数ヶ月で“トライアスロンの魅力”なんていうのも少々恥ずかしいですが、上で書いた石垣島のあと(時期尚早だとわかりながらも)ミドル2本出てみた今、こんなふうに感じています。
1. 100%のベストコンディションにはなりえないことを楽しめること
どんなに準備しても、何か起こります。体なのか、道具なのか、あるいは環境で。
わたしの場合、正直いまの時点ではその“準備”が要領を得ていないだけの部分も多分にあるのですが。。。。
レース中にパンクもすれば、シューズクリートのねじが吹っ飛んで降車するとき苦労することもあります。(これは日頃から確認していない自分が悪いのですが。。)
あとは、なぜか競技時間中だけピンポイントで天気が悪かったりします。
そういう決して100%の好条件になりえないことを楽しめる人が、トライアスロンにはまっていく人だったりするのかなとおもいます。
できる限り100%に近づけていき・100%の環境になってほしいと祈りながらも、100%になってしまったらつまらない、そんな矛盾した感情を楽しめる人には、トライアスロンはぜひおすすめです。
2.3種目・長距離だからこその面白さ
みなさん仕事なり他のことがある中で、トライアスロンに費やす時間はかなり限られてくるとおもいます。
そんな中、レース前に練習時間を十分に取れる時もあれば、なかなか難しい時もあります。
トライアスロンは、1つ1つの距離も長く、しかも3種目もあるからこそ、一瞬の爆発力ではなく、その
時の状態によって、レース中にいかにゴールするかを考える余地が大きいスポーツだと感じます。だから
こそ、いつもよりも練習できていないならできていないなりに、その中でいかにゴールするかゲーム感覚
で楽しめる人も、向いているのではないかなとおもいます。
【これから】
2025年はかなり背伸びして、ロングに絞って挑戦していきたいですね。
段階を踏んで準備万端になってから臨むのもひとつですが、多少無理してでもとにかくやってみてうまくいかなかったらやりながら変えていく、それも面白いとおもいます。
いずれにせよ、その土地でしか味わえない海の幸・お酒もレース前(?)後に存分に堪能しながら、
肩肘張らずに、ただ“ほんの少しだけ”負けず嫌いなところを出しながら、このスポーツをやっていけたらなと思うところです。