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会員番号107番の松井です。
8月中旬に青山トライアスロン倶楽部に入会して、まだ4か月余りなのに、すっかり生活の一部になっているトライアスロンです。
最近よく男友達から、「またそんな痛めつけるようなスポーツをして何かあったの?」とか言われることが多いのですが、私にとっては、自分の生活の中での潤滑油のような存在なのです。トライアスロンライフがあるからこそ、他の諸々の活動が上手くいく気がします。とにかく、トライアスロンは過酷とかじゃあなくって楽しいものだということを世間一般の人に少しでも理解してもらいたいなあ?と思います。(もちろん、アイアンマンは過酷ですが, SprintやOlympic Distanceであれば、フルマラソンより, 楽で楽しめるスポーツだと私は実感しています。)
四季がある日本では、悲しいかな、トライアスロンシーズンは長くはありません。
10月頃でシーズンは終わってしまいます。やっと、9月にODデビューしたのに、来年の5月まで待たなきゃあいけないのは待ちきれない。 人生なんて、何が起こるかわからないから万全に準備して迎えた来年の5月にレースに出場できない障害だって起こりうる。。。ということをいろいろ考えあぐねていたころ、所用と休暇を兼ねてアメリカに行くことになり、もしや広いアメリカなら何かレースが開催されているかもしれないと調べたところ、やってました。そして、申込み締切も、おおー、 ぎりぎり今日までじゃないか!ということで12月3日にCaliforniaのPalm Springsで開催される HITS Triathlon Series を11月24日に勢いで申し込んでしまいました。とはいえ、その後、諸々の手続きや準備などでレース以上にレース的な毎日で実際にレース地点に立てるのか見当もつけない日々でありました。
戦争のような毎日を経て、無事にアメリカ行きのフライトに乗り、現地になんとか到着できたものの一番の懸念であったのは、バイク。今回の旅行は移動が多いので、バイクをわざわざ持っていくのは難しく現地でレンタルすることに。 しかし予約したバイクがホテルにちゃんと配達されるのか、不安で不安で。。。 でしたが、心配とはよそにレースの前日に指定した時間にちゃんと届けてくれました。
バイク&ヘルメットのレンタル料45$ + 配達料25$。トータル70$でレンタルできました。(余談ですが、レンタルバイクをしているサービスやバイクショップは全米各地に結構あるようです。なので、週末を交えての長期出張をなされる場合は、週末にトライアスロンレースに出場というのも可能だと思います。)
バイクがちゃんと配達されて一安心。とはいえ、次の課題は、この一日でレンタルバイクに慣れること。ギアの仕様も自身のとは異なるので、ウオームアップも兼ねて、2時間程軽く走行。何とか慣れた後に、レースパッケージをピックアップすべく説明会会場へ。ゼッケンなどがはいっているバケットをピックアップし、その後説明会にも参加。やはり、皆の懸念はこの寒さの中で泳ぐスイム関連が多い。私も南カリフォルニアだからまだ温かいのかしらと思っていたが、現地についてびっくり。どう転んでも泳ぐには寒すぎるでしょー!!!
時差も手伝って、当日朝4時に自然に目が覚め、レース会場には朝5時に到着。ちょっと早すぎたけど、諸々準備をしたり歓談していたら時間はあっという間に過ぎていった。私が出場するODレースのスタート時間は7時半、その前にスプリントのレースが7時からスタートする。準備がすっかり終わっていたので、スタート地点で寒さをこらえながらスプリントに出場する選手たちを傍観。
選手の中にはウエットスーツなしでそれもハイレグ並みの水着のみでレースに臨んでおられる方も。 流石アメリカ人、強い人がいるな?と勝手に感心していた。
どう見てもレスキュー隊の数が少なくない、、、っと心配しいるうちに200人弱のスプリント出場選手たちが笛の合図とともに魚の群れの如く一斉に湖へ。 おおー、寒そう。。。 怖気づいている人も何人かいる、、、としばらくすると一人、おぼれている人がいる!! やばい! やっぱ、寒さで心臓発作でも起こしてしまったのか!
大学生のレスキュー隊がカヤックで溺れている人に向かうも全然助けられない!
まわりがどよめいている中、OD出場するために待機していた選手数人がしびれを切らし、助けに湖へ飛び込んでいった。すったもんだの末、ようやく無事に救助することができた。よかったー、とはいえ、この湖でマジで泳ぐのー? どう考えても欧米人よりも寒さに弱いアジア人の私には無理でしょー、とこの事件の後は真剣に出場を断念するか悩んでいた。
とはいえ、ここまで来て出場しないのも、(男じゃあなくて)女がすたるわと自分を奮い立たせて、スタートの合図とともに湖へ。うおおおー、マジ冷たすぎる。なんですか、この冷水はぁ。タイムがどうのこうのよりもまずは、無事に泳ぎきることを第一目標に心臓の鼓動に注意しながら心臓に負担をかけないように泳いでいった。
2週目を完泳し、沖に上がれたときは、神に感謝。生きて沖に上がれた幸せを感じた。(恐らく水温60°Fをきっていたようなので、15°Cを下回っていたと思う。)
通常は、トラジッションエリアに直行しないといけないが、特例でテントで着替えをしてよいということで、テントでウエットスーツを脱ぎ始めるも手がかじかんで着替えができない。 かなり時間を費やしてしまった末、何とか着替え完了。スイムですっかり冷え込んでしまったのでトイレにもよったりとこのトランジッションで10分以上費やしてしまった。
さあ、次はバイク。広大な大地なのでほとんど直線のロードをひた走ればよい。 スイムに比べて、楽しみながらのバイクが始まった、と思っていた。前半の20キロはそれなりに好調。この2,3か月でのバイク練習の効果を実感していた。後半に差し掛かると、風が強さを増してきた、それも逆風。広大な砂漠大地での風はやはり桁外れ、アメリカ人と比べて、体が小さい私は絶対的に不利! 前半で追い越した人たちがじわじわと今度は私を追い越していく。もおー、悔しい。この台地で生きていくには、やはり体のサイズが小さいというのは不利だなあと嘆きながらべダルをこぎ続けた。
試練の逆風と闘いながら、何とか40キロのバイクも終えることができた。次は最後の種目、ラン。 体は重いけどここまでくると気持ち的には非常に楽。 後は走るだけ。
命の危険も感じないし。流石、なんでもありのアメリカ。トライアスリートもいろんな体系の人がいるなーと勝手に感心しながら走っていた。ラン後半でトランジッションエリアで知り合いになった、今回がトライアスロン初レースのAndy君が声援をかけながら、追い越して行った。上半身はウエアなしで走っているけど、トライアスロンってウエア着ないと失格になっちゃうんじゃなかったっけと勝手に心配していたけど、大丈夫だった様。 懐が大きい国、アメリカでは応援もパンチがある。追い越していくアスリート達は心温まる応援を投げながら追い越していく。 私は応援上手じゃあないから、こういうアメリカ人の良さは本当、見習いたいなと実感した。
ランは大きな障害もなく、ゴールイン! 短いようで、長かったレースであった。前回の横浜選手権とは一味も二味も違うレースであったけどだからこそ、トライアスロンって面白いなあと感慨にふけってしまった。記録はまだまだだけど前回よりこの環境下で14分短縮したので、次回のODレースでは3時間を切るのが目標!と豪語したい。
この後、NY短期滞在, そしてトライアスロンの一週間後にホノルルでホノルルマラソンに参加したのですが、長くなってしまったので、このマラソン話しは割愛させていただきます。
posted by 2011.12.27 | メンバー