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2022年11月、マレーシアのランカウイ島で初アイアンマン(スイム3.8キロ、バイク180キロ、ラン42.2キロ)に挑戦し、ついに憧れのアイアンマンになれました!
レース前に得た情報は、ざっくりこんな感じ。
・ポイントは暑さ対策!レースの気温は30度前後。湿度も高い。
・スコールが1日何回かある。和紙ソックスがおすすめ!
・バイクコースの路面はガタガタ、モンキーゾーンは補給禁止。
・ランは暑くて早歩き大会になるかも!
河原コーチのレースレポートも、バイブルみたいに何度も読んでレースに臨みました。
が、実際のレースは、特にバイクパートでの豪雨が凄まじく、映像を見せた人には「これ、災害?」と聞かれるほどのレベル。ポイントは暑さではなく豪雨でした。
<スイム>
自己評価:〇
総評:もう少し攻めれた気もするが、疲労感なくスイムアップできたので合格!
コースは、三角形を2周回。マーキングブイも多く、懸念していたバトルもなく、流れは多少あったものの快適。水温が28度を超えるためウェットスーツは禁止で、私にとっては初めてのノンウェットレース。腕回りのストレスと擦れを避けたかったので、半袖トライスーツの上半身をクルクル丸めて腰にしまい込み、その上にスイムスキンを着用。が、この作戦が裏目に。濡れたトライスーツを着るのとアームカバー装着に手間取り、T1で想定以上にタイムをロスしてしまいました。(肘から下、膝から下には何も装着してはいけないので、アームカバーやカーフガードはスイム時には不可。)
<バイク>
自己評価:◎
総評:過酷な環境の中、設定タイムのレンジ内で走れたのは上出来!
アップダウンのある島をほぼ2周。
スコールが「何回か」あるとは聞いていたものの、この日はまさかの「終日」スコール!前が見えないうえ、冠水して川のようになった道路を何度も通ることに。ホイールが半分くらい埋まり、茶色の濁流で路面は見えず、横に強い流れがあるので気を抜くと流されそうで、落車やパンクのリスクにヒヤヒヤでした。レース後に知りましたが、押して通過した人も多かったそうです。
焦ったのは、ふとサドルの後ろを見たら、ツールボックスがなかったこと。序盤のガタガタ道で紛失したようで、パンクやメカトラが発生したら即アウト。タッチパネル式のサイコンも、激しい雨に反応して画面がどんどん勝手に変わる始末。持ち主の操作よりも雨を優先するなんて何てことだ。補給食も悲惨で、ルンルン食べようとお弁当箱に用意していたグミとドライフルーツが、豪雨でべちょべちょ。健康に悪そうな食べ物に様変わり。さらに、エネルギー源のジェルボトルも、濁流を通過したときに泥まみれに。このボトルは飲めるのか?と自問自答しながらも、完走のためにグイっと泥エネルギーを摂取。
そして、首が回らない!路面状況確認のため前を見る時間が多く、首と肩にかなりの負担がかかり動かない。あー、マッサージ行きたい・・
一方で、エイドのスポーツドリンクがファンタグレープみたいで美味しかったので、何度もリピートして癒されました。あと、モンキーゾーンは補給禁止のはずなのに、なぜかエイドが設置されており、バナナのごみをモンキーたちが嬉しそうに抱えているシーンにも癒されました。今年は雨のせいか例年よりモンキーの数は少なかったそうです。
<ラン>
自己評価:〇?
総評:タイムはいまいちだけど、あれ以上は無理だった。私がんばった!
ランに入っても雨。コースは、空港とホテルの周りを2周半。
トランジションエリアからランに移る道は、田んぼのぬかるみ状態で、もれなくシューズがスポーンと脱げた!舗装路は足首まで水、芝生や砂を走る場所もグチョグチョで、最後まで極めて走りにくい状況が続きました。タイミングチップが擦れて足首が流血していることにも気付かず、「エイド以外は歩かない」というマイルールを遵守し、何とか走り切りました。最後の2キロがあんなに長かったのは初めてです。暑くないのは救いでしたが、心の底から疲れました。最後のレッドカーペットだけは堂々と闊歩して、ようやくゴール!長かったー
<レース後+α>
なんと、運よくコナの権利をゲット!人生初ハワイが決定!!わーい。
あのコンディションの中、自分なりには上出来のパフォーマンス。
唯一の失敗は、エントリー名がアルファベットではなく漢字だったこと。ロールダウンセレモニーでは、司会者が私の名前を呼べずに困っていました。日本で応援してくれた方々からも、「トラッカーで名前が見つからない!」という苦情をたくさんいただきました。
それにしても、現地でずぶ濡れになりながらサポートしてくれた大会関係者やボランティアの方々には、本当に頭が下がります。
そして、青トラのコーチの皆さん、メンバーの皆さん、ありがとうございました。
コナに行けるチャンスなんて最初で最後かもしれないし、円安で例年より高額なエントリー代を払ってしまったので、それまではまじめにトレーニングしてみようと思います。自分がどこまで成長できるか楽しみです。(しなかったりして!)
オフシーズンの強化種目は、スイムです!ランやれという意見が殺到しそうですが。
Ironman70.3 バルセロナ完走しました !!
実際はバルセロナから50キロ北のカレーリャという街。電車で移動したのですが
海岸線をずっと走るのでびっくりする程美しいし、初めて見た地中海の青さに感動しました。
2日前にホテルに到着、前日に道具やバイクをセッティング。バイクを借りたので試走して、
ギアが普段と逆?なのにもぎりぎり慣れたり^^展望台からヌーディストビーチを発見 。
キャップだけ被った裸のおじさん3人も井戸端会議してます。隠すとこそこー?
アイアンマン会場はフルとハーフ同時開催日なのですっかりお祭り騒ぎ♪
わくわくしてきたー!!
セッティングから仲間と個別行動だったのでホテルのプールで泳ごうと帰ろうとしたら、
この美しい海があるのにプールで泳ぐなんて ?と心の声が。
でも、水着がない。あれ?誰が水着着ないと泳いじゃいけないって言った?
さっきヌーディストビーチあったね!
というわけで気づいたらそのビーチに向かっていました。むり、むり!
怖気付いて服を着て体操座りして早20分。
周りにはおじさん、おばさん、アジア人はいない。
らちが開かないので隣で寝そべっている年配のカップルに我ながらバカだなぁと思いながらも
「私も貴方達みたいにやってみたいんだけど恥ずかしくって…コツってあります..?」と
聞いたら「水着って気持ち悪いじゃない?気持ちいいから行きなさい」と答えのような
答えじゃないような答えをいただいて、今しかないと脱ぎ捨てていざ海へー!
わーーーーーーー さ、い、こ、う
水と直に接する肌感覚、い、癒されるーーーこれだーーーーーー
水色でうねりのある海。たぷたぷする。展望台から見える場所で、ここぞとばかりに
大の字で浮かぶ。最高過ぎる!すごく楽しい!
おじさんとおばさんに手を振る。笑って手を振ってる。その後3人でしばらく会話する。
そういえばキャップのおじさんをバカにできない、計測チップで足首だけ隠してました。
こうして前日の試泳を無事に完了?
レース当日。
ホテルやその辺りで会った他の国の選手との交流も多く楽しい。
【スイム】
水温20℃位だったのと昨日の経験で生(ウェットなし)でいいかなーと思ったのですが、
待ち時間が寒いのでサーフィン用の柔らかく、お祭り騒ぎなウェットを来ました。
オフィシャルで5ミリ以上でなければ良いとの事。
8:30スタートー!
一つ目のブイが全然見えなくて、(絶対平田さんにら怒られるけど。)とりあえずみんなが
進む方向に進んでみたら、まさかの集団方向ミス?やってしまったー!
ブイの周りは大きい外国人の平泳ぎに蹴られたりしつつ、水色の地中海を楽しみました。
うねりが強くブイが全然見えなかったので、立ち止まる勇気が必要。大好きな海パートは
あっという間に終わってしまった。
【バイク】
一番懸念していたバイク。今回レンタル2回目。この後さらに10日ほど旅行するのでレンタル
して私は正解でした。仲間は最近バイクのレベルが上がったので、ちょっと物足りなかった
よう。
行きは向かい風帰りは追い風。いつも60キロ〜70キロ地点に悪魔がやって来て、だんだん
朦朧とし眠気に襲われるのですが今回はあまり辛くなく気づいたら90キロ到着♪
数キロ街中を走るのもツールドフランスみたい!悪魔がやってこなかったのが嬉しくて
テンションさらにアップ !!
【ラン】
大悪魔、ここにいました。
練習不足というか、ほとんど練習しなかったのでスイムとランの後には余計に効くぅ〜。
歩くのもキツい!もう自分は相撲取り、それもダイエット勧告受けてる力士なんじゃない
かって程身体重い。仲間と会ってテンション上がるも、それで逆にもう一周回ある現実を
目の当たりにし絶望。。地中海をずっと眺めるコースなので終わったら海に飛び込むのを
楽しみにゴールへ。ゴールの盛り上がりに泣ける。
バイクが初めて自分の中ではスイスイ行けた嬉しさとランの分かってる辛さで
ゴールしてからまた泣いていまいました。
アイアンマンはゴールするとテントで飲み物や食べ物をいただけるのですが、
塩気濃いめのパエリアが最高ー! そしてまた海に飛び込みに行って、仲間がさすがに
それやる〜?って顔してました。
待ちに待った夕食もこれ以上ない。フルの方達を見ながら、凄すぎる…とため息をつきつつ
パエリア、カバで作るサングリアなどお腹がはち切れるほど堪能しました。
学校の食堂で、ある日前置きもなく友達から一言「志帆、Ironman 70.3一緒にやらない?」。Ironmanが何であるかも分からないのに、何かエキサイティングなことだろうという直感から「いいね、やろう!」と軽返事。その後よく聞いたらスイム1.9km、バイク90km、ラン21.1kmのトライアスロンのことではありませんか!しかもヨーロッパ出身の友達と参加するため、大会は日本国内ではなくオーストリア…
ランは趣味で以前からやっていてハーフマラソン・フルマラソンに出たことはあるものの、スイムは中学校の体育の授業以来経験なし、バイクはママチャリでさえ乗ったことがないというレベルでした。
[スイム練習]
8月末のIronman 70.3に向けて4月頃から徐々に練習を開始しました。初めに取り掛かったのは水泳です。25m泳いだだけで息が上がってしまい、本番では25mプールの76回ターン分(25m ×76 = 1900m)を泳ぐなど考えられませんでした。YouTubeの動画を見てはそれをプールで真似て、を繰り返しました。試行錯誤しながら、練習開始3週間後にようやく200m続けて泳げるようになり、それ以降は加速度的に泳げる長さが伸びていきました。非常にゆったりとしたペースではあるものの、6月下旬には1300m続けて泳げるようになり、スイムに対する不安が薄くなってきました。
[バイク練習]
しかし、次なる問題はバイクでした。6月下旬まで海外で学生として生活していたので、ロードバイクを購入して初めて乗ったのは7月でした。レース本番は8月26日。私の自転車経験は三輪車で止まっているのに、練習期間は2ヶ月もなかったのです。当たり前ですが、ロードバイクはサドルが高くタイヤが薄いので三輪車の安定感はありません。自転車を購入した日、バイクショップから家まで自走で帰ることができず、押して帰りました。 公園で自転車の乗り降りの練習、バランスをとる練習から始め、次に自動車道路をおそるおそる走行し始め、初めて荒川サイクリングロードに自走で行けた日は自分の成長に一人で感動してしまいました。その後は青トラのBike & Run練習で行った尾根幹に自主練で行ったりして本番のバイクコースのアップダウンに備えました。
[ラン練習]
ランは唯一以前からやっていたので何とかなると思っていた上、東京の7, 8月は暑すぎたのでほぼ練習しませんでした。本番と同じ21kmを1回だけ走った他には週に1回5kmを走った程度です。
[本番]
そうして迎えた本番。はるばる日本からオーストリアに飛んだからには絶対に完走したいという思いがありました。一番の大きな不安はバイク90kmを制限時間内に完走できるかでした。バイクは一番練習不足だった上、獲得標高1200m・最大勾配14%という初心者にはきついコースだったからです。自転車で少しでも余裕を持って走れるように、とにかくスイムとトランジションは遅れることなくこなそうと気合を入れてスタート位置につきました。
2秒ごとに4人がスタートするローリングスタートで、気付いた頃にはいつの間にか泳ぎ始めていました。オーストリアの水は東京に比べてかなり冷たいな、湖は海と違って水を飲んでしまってもしょっぱくないからいいな、ということを考えていたらスイムはあっという間に終わりました。
そしていよいよバイク。22~35kmまで坂道が続くコースだったので、初めの20kmでしっかり補給しようという計画でした。ただ自転車の片手運転は数日前に習得したばかり。片手を離してボトルを取り出したりジェルを飲んだりするたびに蛇行して、私を抜こうとしていく他の参加者に何度も「右に寄れ!!(海外なので右側通行です)」と怒鳴られました。1回目のエイドステーションでついにボトルをケージに入れそこなって落車しました。大した転倒ではなかったので気を取り直して漕ぎ始めるとすぐに坂道が現れました。そこであることに気が付きました。平坦の道ではかろうじて補給できたものの、坂道だと手を離すことができず補給がまったくできなかったのです。一番辛い坂道パートの13kmで一滴もドリンクを口にできないのかと意気消沈しながらも、足を動かし続ければいずれ坂道は終わると言い聞かせて登り続けました。ついに頂上に到着。まだバイクの半分とランが残っていましたが、すっかり完走した気分になって残りのバイクはオーストリアの素敵な山々を堪能していました。
バイクが終わってランへ。これからハーフマラソンが待っていると考えると気がおかしくなりそうでしたが、溺れる心配もなし・落車して怪我する心配もなし・パンクして一人道端でモノと格闘する心配もなしと考えると気が軽くなりました。周回コースだったので、一緒に参加している友達とすれ違うたびに声をかけあったりハイタッチしたり、終始落ち着いて楽しむことができました。バイク90kmの後のランに怖さがありましたが、実際は単独のハーフマラソンの方がキツかったです。ゴールが見えてくると達成感と安堵で自然と笑みがこぼれました。
Ironman 70.3は長かったような、短かったような。未知なものに挑む高揚感、それを抑えて平常心を取り戻そうとする理性、もう無理ではないかという自分の体力や精神力への疑心、そこで踏ん張ろうとするプライド、やっぱりできたじゃないかという達成感。さまざまな感情が頭の中を交錯した1日でした。
初トライアスロン大会がIronman 70.3で、海外で、しかも青トラ入会からレース日まで2ヶ月もないという無謀な挑戦でしたが、やる遂げることができて本当に良かったです。青トラで教えてくださったコーチ陣や、私の初歩的な質問にいつも丁寧に答えてくださり応援の言葉をかけていただいた青トラの皆さんに感謝いたします。今後はバイクを徹底的に練習してオリンピックディスタンスに挑戦したいです。片手運転をマスターしてどんな状況でも補給できるようにすることが私の必至の課題です。